安藤美姫 SP5位の美姫 必殺安藤美姫「娘に伝えたい、諦めないことは大切と」 五輪用プログラムで逆転狙う

安藤美姫
SP5位の美姫 必殺安藤美姫「娘に伝えたい、諦めないことは大切と」
五輪用プログラムで逆転狙う


 ソチ五輪代表最終選考会を兼ねる「全日本フィギュアスケート選手権」2日目(22日、さいたまスーパーアリーナ)、女子ショートプログラム(SP)で安藤美姫(26=新横浜プリンスクラブ)は5位。ソチ用必殺プログラムで逆転代表を狙う。

 全然、あきらめていません! 今大会最大の注目は、出産を経てソチ五輪出場を目指す安藤だ。SPでは、冒頭の2連続3回転トーループなどを成功させ、まずまずの得点で五輪へ望みをつないだ。安藤は「ホッとした。やっと自分らしくいけたと思った」と笑顔を見せた。

 今季GP戦に出場していない安藤がソチ五輪切符を手にするためには、優勝、もしくはそれに準ずる成績を残すことが必要。まるで大相撲の横綱昇進条件のように厳しいが、本人は大会中「自分はあまり五輪はないと思っている」と謙虚な発言を繰り返している。

 もちろん、本心はそうではない。すでにソチ出場を見越し、難度の高いジャンプ、プログラムを練習しているのだ。

 その要素の一つが女子では最高難度の3回転ルッツ―3回転ループの連続ジャンプ。今大会も練習で成功させたが「これをSP、フリー両方に入れるのが、ソチ五輪で勝負するための完成形」(安藤に近い関係者)だという。

 最終選考会の今大会はSPでは失敗できないため、難度の低い2連続3回転トーループを採用。これには「自分のなかの最高難度の連続ジャンプではない」(安藤)と繰り返し前置きし、プライドを見せている。大逆転ソチ行きを決めるべく、23日のフリーでは大技を含めたソチ五輪用の「必殺プログラム」を採用する可能性が大だ。

「フリーでも自分らしく、悔いの残らないように滑りたい。成長した、大人の『火の鳥』を表現したい」。ミキママが世界女王の意地にかけ、いちかばちかの勝負に出る。